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言葉の先を待っている。

どっか行った
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先日、NHKホールで行われたフジファブリックのライブを見てきた。志村正彦が死んでから6度目の冬で、あたしも死んだ志村正彦の歳に近くなってしまったし、ほんとうに遅くなったと思った。

あたしは特段フジファブリックがメチャクチャ好きだった、というわけじゃないけれど、最初のアルバムを借りて、変な唄い方とはいえ「サボテンレコードとか赤黄色の金木犀とかとんでもねえ曲書くな」と、わりと気にしていたバンドだったから、志村正彦の訃報を聞いたときは愕然とした。彼氏とも別れてすぐだったし、とにかく最悪なクリスマスだった。

あたしは3枚目のアルバム「TEENAGER」が好きで、志村正彦が死ぬ前も、死んだあともよく聴いた。今も聴いている。「星降る夜になったら」「若者のすべて」はあたしの夏のテーマソングだし、風景写真しか撮らなかったあたしが友達とよく写真を撮るようになったのもフジの「記念写真」を聴いてからだ。

正直なところ、志村正彦が死んでから再発したフジファブリックを気にかけることはなくなっていた。けれども、たまたま今回はチケット会社からツアーをやるとのメルマガが来て、ツアーのセットリストを見たら「若者のすべて」「星降る夜になったら」の曲があったので、「あたしって花火見るときフジファブリックの若者のすべて必ず聴くんだよね」って話した彼氏と行った。それだけのことだったんだけど。

ライブの7曲目だか8曲目だかが「若者のすべて」だった。あたしは死んだ志村正彦のことと、鬱屈した高校時代のことを考えていた。20代のうちにこの曲の舞台となった富士吉田市の花火大会に行かなくては、と思った。

あたしがはじめてフジファブリックを聴いてから11回目の冬で、志村正彦が死んでから6回目の冬。メンバー紹介で、最後にボーカルの人から「志村正彦!」の紹介があったとき、会場を拍手が包んであたしは泣いた。

その後「星降る夜になったら」で泣いたことなんか忘れてブチ上がって、さっさと冬終わって夏来ないかなって思った。あと準ラスは「銀河」じゃなくて「赤黄色の金木犀」のほうがよかったなって思いながら湘南新宿ラインで帰った。ほんとうに遅くなったけれど、ほんとうにいい夜だった。志村くん。いい曲を書いてくれてありがとう。一生聴いてくよ。おしまい。