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今週のレース:天皇賞(春)

競馬
今年のゴールデンウィークは土日とくっつかないのでなんだか味気がない。天皇賞を見に、京都へ行くという計画もゴルフでパァになってしまった。
 
そんな中、なんとなく見ていた馬の博物館のとあるイベントが目に飛び込んできた。

馬の博物館

GⅠホース マイネルキッツ号・マイネルネオス号引き馬試乗会

2009年の天皇賞(春)優勝馬「マイネルキッツ号」と、2011年の中山グランドジャンプの優勝馬「マイネルネオス号」、2頭のGⅠホースに抽選で30名様ずつ乗っていただくことができます!

 
なんと。あの天皇賞を制したマイネルキッツに乗れるというのだ。驚くと同時にマイネルキッツの無事な余生に安堵する。

 

 
2009年5月3日。この日、おれは京都競馬場にいた。大学何回生のころかは忘れてしまったが、おれにとってはこの天皇賞が初めて関西圏で見るG1レースであったことはよく覚えている。
 

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この日の天皇賞は、一昨年の菊花賞馬・アサクサキングス単勝350円で1番人気に支持された。それを追うようにジャパンカップを快勝したスクリーンヒーロー単勝630円、3番人気に武豊の乗るモンテクリスエスが続く。お世辞にもいい面子とは言えなかったが、おれにとっては初めて京都競馬場で見るG1レース、雰囲気や生の関西ファンファーレなどすべてに興奮し、感動していた。そして、大外18番。ヒカルカザブエのゲートインが終わり、語られることの少ない3分余りの盾物語が始まった。

 

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先頭はアサクサキングスアサクサキングス早くも先頭に変わった! 外からアルナスライン! 2年前の菊花賞と同じ! 今度はアルナス! アルナスライン先頭! 内からマイネルキッツ! 内からマイネルキッツ

大観衆の京都競馬場が一瞬の静寂のあと、ため息に包まれた。それもそのはず、勝ったのは18頭中12番人気、単勝オッズは4,650円のマイネルキッツだったからだ。前走が日経賞2着といえど重賞未勝利の身、初の重賞タイトルがG1だなんてみんな思わなかったのだろう。2着にイマイチ君で終わったアルナスラインが入り、馬連万馬券。一方の人気馬、アサクサキングスが9着、モンテクリスエスが12着。おれの本命だったスクリーンヒーローに至っては14着に終わっている。勝ったはずの騎手のインタビューでは様々なヤジが飛んでいた。

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このあとマイネルキッツは10歳の暮れまで走り、3600mと2500mの長距離重賞を勝った。G1を1勝、G2を2勝と数字を見ればそれなりの名馬ではあったのだが、どうやら種牡馬入りはできなかったようだ。確かに父チーフベアハートに母父サッカーボーイの血統背景では……翌年の天皇賞マイネルキッツを下し初G1制覇、海外の大レースも制したジャガーメイルですら種牡馬になれなかったのだから、致し方ないというところか。

そんなマイネルキッツジャガーメイルもそうだが、とにかく春の天皇賞をはじめ、ステイヤーの権威が落ちて久しい。確かに春の天皇賞菊花賞勝ち馬を見てみると、春天不要論菊花賞距離短縮論が根強いのも頷ける顔触れなのだが……20年前でさえ、菊花賞春の天皇賞を2回も勝ったライスシャワー種牡馬になれずに非業の死を遂げてしまったし、ステイヤーにこだわった名門メジロ牧場も解散となってしまった。

おれ自身は何回も書いた通り、春の天皇賞菊花賞という長距離G1が好きである。そのため現在の地位低下をたいへん嘆かわしく思っている。距離短縮などとんでもない。それならば、ここらでひとつ、強い馬に競馬の本質が長距離であるというところを見せてもらいたい。そういえば、マイネルキッツ天皇賞はこの馬の父親に大損させられたのであった。

天皇賞(春):◎ゴールドアクター