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今週のレース:日経新春杯

競馬

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先頭はテイエムプリキュアだ! さあラストランを飾れるか!
2番手の位置からはドリームフライト、3番手ホワイトピルグリム! 外側からアドマイヤモナーク追い込んでくる!
しかしながらテイエムプリキュアだ! 3年間の苦労が報われるぞ~!

 今週は1年最初のG2、日経新春杯日経新春杯といえばテンポイントの悲劇が有名だが、個人的には2009年のテイエムプリキュア、大雨の一人旅が思い出に残っている。


 テイエムプリキュア。父パラダイスクリーク牝馬で、260万円そこそこの超安馬ながら、あのドリームパスポートを下すなどデビュー戦から2連勝。その勢いそのままに2歳女王を決めるG1まで制し、ネット上はもちろんのこと、翌日の新聞に「ふたりはプリキュア」「ぶっちゃけありえない」などの見出しが踊るなど、いろいろな意味で愛された馬だった。

 見事G1馬となったテイエムプリキュアだったが、そこからが長かった。当然翌年の牝馬クラシックの主役として注目されたが、初戦のチューリップ賞を落としてからなんと24連敗。3年間に亘って惨敗を繰り返し、その上2着どころか3着すら1度だけで、レースの大半を二桁着順で終えていた。あまりの有様に「終わった馬」「早熟馬」「出走枠の無駄」と、お世辞にもG1馬とは言い難い扱いを受けていた。

 プリキュア陣営は「もう一度勝てる」と頑なに信じていたそうだが、5歳の暮れの愛知杯で最下位に終わったことにより、ついに引退を決意したようだった。そして、引退レースとして選ばれたのが唯一プリキュアが3着と好走したことのある日経新春杯だった。


テイエムプリキュア 日経新春杯2009年

一人旅だ! 一人旅だ! テイエムプリキュアだ!
外側からアドマイヤモナーク追い込んでくる! さらにはナムラマース、ホワイトピルグリム!
しかし逃げ切りだ! テイエムプリキュアようやく勝った!
テイエムプリキュア! 苦しかった3年間報われました! ハッピーエンドです!

 テイエムプリキュアは逃げた。スタートからゴールまで逃げた。「終わった馬」が有馬記念2着馬など強豪牡馬たちを相手に逃げ続けた。数多の批判を受けながら、「もう一度勝てる」と信じ続けた陣営やファンに報いるかのような逃走劇。3年前に掴んだ大雨のなかの栄光、それから24個もの黒星を重ね続けた果ての捲土重来だった。艱難辛苦を乗り越えたアニメのようなハッピーエンドの大団円は、G1を勝った日と同じような大雨が降り続いていた。


 こうして引退の花道を見事に飾ったテイエムプリキュアだったが、数日後この勝利で陣営は引退を撤回する。当然「まぐれの勝利に色気が出た」「奇跡は二度も起こらない」と大きな批判を受けるのだが……プリキュアがそんな我々をあざ笑うかのように、もう一度奇跡を起こすのはまた別の話である。


 さて、今年の日経新春杯テイエムプリキュアと同じ逃げ馬から。祖母のヤマカツスズランプリキュアと同じ旧3歳女王。

日経新春杯:◎ヤマカツライデン